Movie Journal

映画と国内外ドラマの鑑賞録です。基本的にネタバレ。

グレイズ・アナトミー S12 第7話 先入観は捨てて

水曜 23:00~ WOWOW

S12 第7話 原題「Something Against You」

 

 

あらすじ

今回はメレディスの解剖実習のシーンではなく、メレディス、ジョー、ペニーに夜中の呼び出しがかかるシーンから始まりました。

外科医は問題を探そうとする

まずどこが悪いかを聞く

最悪の事態を予見しようとする

 

メレディスとペニーの微妙な関係

ジャフィーさん

突然院内に男性が乱入。彼は末期の腎疾患を患い1年半腎移植ドナーを待っていた患者ジャフィーでした。担当はメレディス、ジョー、ペニー。メレディスとジョーは彼を以前から見ているみたいで「ジャフィーさん」と呼んでいます。

やたらとペニーに優しくなっているメレディス。オーウェンはメレディスに「よく彼女と組めるな」と言いますが、メレディスは「頭を切り替えた。彼女をそばに置いてミスを防いで、せめて患者の命を守ろうって。」と答えるのでした。それでも俺は無理だというオーウェン「やるしかない、ここにいるんだから」というメレディス。このセリフ、メレディスらしくて好き。笑

カリーはペニーのことが心配で、ウェーバーにレジデントのローテーションを見直すべきだと訴えます。しかしウェーバーは本人が訴えていない以上研修プログラムは変えられないと答えるのでした。

骨肉腫

病院に来たジャフィーさんはなぜか帽子を脱ごうとしません。なんとか脱がせると彼の頭頂部には大きなコブができていました。コブができたのは7,8か月前で、だんだん大きくなったが腎臓移植のリストから外されるのが怖くて言えなかったんだそう。
検査の結果、コブは骨肉腫でした。このままではやっと見つかったドナー心臓が受け取れなくなります。しかし腫瘍を取ったら、頭蓋骨と頭皮に穴が開いてしまいます。メレディスはジョーとエドワーズに症例を調べて治療のアイデアを出すよう指示しました。しかしペニーには「ドナーの様子を見てて」と指示。脳死患者をただ見ているだけ… 

見かねたカリーがメレディスに文句を言います。これがもし他のレジデントだったら…と言いかけるカリーに「他のレジデントだったらあなたは口を挟まない。恋人に過保護、それはあなたの問題。ペニーにも私にも関係ない」とはっきり言うメレディスでした。

ジョーの提案

ドナーの様子を見ていたペニーのところへジョーがやって来ます。治療方法の検討に進展はないそう。そこでペニーと雑談していたら急にジョーが何か思いつきました。
次の朝、頭蓋骨と頭皮をドナーから移植することをジョーは提案。この案で移植オペを始めることになりました。
カリーはメレディスに、ペニーをオペに入れるよう言います。しかしペニーはカリーを止めました。そこでメレディスはペニーに別の仕事を振ろうとしましたが、ペニーは怒って「私は学びに来てるんです、あなたには教える義務がある」「あなたが来いと言ったからここに来たんです、あなたが自分のやるべきことができないっていうんならもう放っておいて」と怒鳴ってしまいました。

移植オペが始まりました。頭蓋骨と頭皮は移植完了。次はメレディスが腎臓の移植を始めます。ここで腎臓を渡して下がろうとしたペニーに、メレディスは助手に着くよう指示。助手のジョーを下ろしました。 

手術が終わった後、ロッカールームでジョーはペニーにジャフィーさんを何年も見てきた、やっと移植にこぎつけた、なのに突然あなたの横取りされた。私の患者だった」と怒ります。ジョーが去った後、エドワーズはペニーを飲みに誘うのでした。

 

心臓外科医ネイサン

新人医師

ロッカールームでネイサンとピアースは顔を合わせますが、ピアースはネイサンが誰なのかわかっていません。その後急変した患者の処置にピアースが駆けつけたところ、蘇生処置をしていたのはなんとネイサン。ピアースはパニックになり「あなたは誰?!」と聞きますがネイサンは忙しく動き回って答えません。そこへオーウェンがやってきて、処置中のネイサンに「ここで何をしている!出ていけ!」と怒鳴ります。
ピアースはオペ中のベイリーのもとへ行き、心臓外科チーフである自分に何の相談もなくネイサンを雇ったことを抗議。「きっと気に入るわ」というベイリーでしたがピアースは「それは自分が見極めたかった」と言いました。オーウェンもネイサンを雇うことには反対の姿勢を示します。

その後再び患者の容態が急変。ピアースはネイサンと処置に当たりますが、二人は意見が割れネイサンはピアースの意見を聞き入れようとしません。ピアースとネイサンはそのままオペ室へ。ピアースはネイサンの案で処置をすることに決めました。オペ中、ネイサンはピアースに「あなたが面接していても俺を雇ってたはず」と話します。彼はピアースについてよく知っていて、発表された論文も読んでいる、「俺がここに来たのはあなたの元で働くためだ」というのでした。

オーウェンとネイサン

オーウェン「助けてくれ!彼女がいない!」と仮眠室で寝ぼけて叫んでいたところをクロスに起こされました。PTSDの治療うまくいってたみたいだったのに。

ジャフィーさんの移植手術も終わり、ベイリーがネイサンを皆に紹介しました。しかしオーウェンはベイリーに「ネイサンを雇う前にどんな人間か周りに聞くべきだった!」と食ってかかります。この二人、過去に何かあったみたい。
アメリアはオーウェンから事情を聞き出そうとしますが、オーウェンは話しません。

アメリアと入れ替わりにメレディスが「クリスティーナと約束したから、あなたが闇に落ちかけたらそばについてるって」オーウェンに話をします。しかし話したくないというオーウェン。メレディスの問いに彼のことを憎んでいる、と答えるオーウェン「じゃあ私もそうする」と寄り添うメレディスでした。
その後、院内のエレベーターに居合わせたメレディスとネイサン。ネイサンはこれから飲みに行かないかとメレディスを誘います。しかしメレディスは「私はオーウェンの友達、だから断る」と答えました。

 

医者殺し

ERに連れて来られたのはゲイリー・ウォルトンという少年。知的障害があり、電池で光るボールを飲み込んでしまったらしく、お腹の中でボールが光っているのが見えました。診察にあたっていたスペンサーとアンドリューはカレフを呼びます。カレフは手術はせず排出されるまで経過をみるよう二人に指示。そして「あの母親は医者殺しだ、気をつけろ」と助言しました。医者殺しとは治療の域を超えたケアを求めてくる患者のことだそう。二人は「うぬぼれてる」とカレフを笑うのでした。

ゲイリーの病室でスペンサーが経過を観察しているとそこへ母親が現れました。ゲイリーについて話す二人でしたが、母親は急にスペンサーに抱きつき、キスしてきたのです。驚いたスペンサーは急いで病室から逃げました。
その後、容態が急変。ゲイリーがひどい痛みを訴えているところへオーウェンとスペンサーは駆けつけました。お腹に見えていたボールの光が消えています。どうやらボールがお腹の中で割れ、ライトが消え、電池がボールから出たようです。スペンサーがきちんと観察をしてすぐに異変に気づいていたら、内視鏡で電池が取れたようですがすでに手遅れになっているので開腹手術をすることに。

オーウェンはオペ中、スペンサーにチェックをサボった理由を尋ねます。カレフの忠告を聞かなかったせいで母親に食われそうになった、と報告するスペンサーにオーウェン「医者殺しか、よくあることだ」と返答。スペンサーはあの母親はただの怯えた女性に見えたのに、何でわかるんですかとオーウェンにききます。あの母親は手にあまる子供を抱えながら夫から何の協力も得られない心配性の母親で、彼女にとって医者は我が子を共に案じてくれる唯一の相手、カレフの目にはあの母親はそう見えていた、とオーウェンは教えます。そしてスペンサーを「人は見かけ通りじゃない、見抜けるようになれ」と励ますのでした。

 

エイブリーの進退

エイブリーはエイプリルと暮らしていた部屋を出て以来ずっとベイリーとウォーレンの家に居候しているみたいです。いよいよ我慢ならなくなってきたベイリーがウォーレンにエイブリーと話をしてくれるよう頼みました。
ウォーレンはエイブリーに話をしようとしますが、エイブリーは今夜はエイプリルと食事だと言います。離婚について話し合いたいみたい。結局ウォーレンは言い出せなかったのでした。 

エイブリーとエイプリルは約束どおり食事に来ました。なかなかいい雰囲気で食事が終わり、エイブリーが話を切り出そうとしたときタイミング悪く病院からエイプリルに呼び出しがかかりました。二人は明日の夜改めて話をすることに。
翌日ウォーレンがエイブリーに昨夜ことを尋ねるも、エイブリーは浮かない顔をしています。しかしウォーレンはついに意を決して、家を出てくれとエイブリーに伝えたのでした。

その夜、約束をしていたエイブリーとエイプリル。話をするはずが…セックスしてしまったみたい!

 

アリゾナのお相手

レズビアンバーのクイズナイトに行かない? とエイプリルを誘うアリゾナ。そろそろ出会いの場に復帰したいんだけど、お一人様は敬遠されちゃうんだそう。エイプリルは今夜はエイブリーと食事だから、と断っています。
その後アリゾナはカレフをクイズナイトに誘いますが、カレフもきっぱりお断り。その様子を見ていたウェーバー「今夜は空いてるぞ」と名乗りをあげました。 

クイズナイトに来たアリゾナとウェーバーウェーバーはクイズには自信があるんだ、と張り切っています。しかしアリゾナはウェーバー「ここに来た目的は恋人探し」と明かしました。事情を理解したウェーバーはアリゾナにどんな感じの子が好みなのかを聞き始め「ちょっと待ってろ」と言ってその好みの子に声を掛けに行ってくれたのでした。

 

人種差別主義者? 

患者の病室で、ピアースとネイサンが二人で患者に挨拶をしていました。ピアースはいろいろと説明をしますが患者は同席しているネイサンにばかり助言を求めようとします。
その日の夜、メレディスの家でメレディス、ピアース、アメリアはカレフの買ってきてくれたテイクアウトの夕食をとっています。ピアースはとっても機嫌が悪い。機嫌が悪い原因はネイサンを勝手に雇われたことだったのですが、話の流れから先ほどの患者の話に。「患者も男の方にばかり答えを求める。それに私だから、特にかも。こんなこともうないと思ってたけど」というピアース。アメリアは話の意図がわからず、ピアースにどういうこと?と聞いています。ピアースが言うには人種差別はこの病院にもあるんだそう。「信じられない」というアメリアでしたがピアースは「知らないだけよ」と答えるのでした。

翌日、アメリアはエドワーズに「まさか誤解したりしてないよね」と尋ねます。エドワーズではなくジョーを信じたことが、黒人差別と受け取られていないか気になったみたい。エドワーズは「誤解してません、頭はよぎりましたけど」とあっさり。自分は差別主義者ではないと弁解しようとするアメリアを、「大丈夫ですから」とエドワーズは止めました。

仕事が終わった後、アメリアはピアースと帰路に。ピアースに「私、人種差別主義者かも、相談に乗ってよ」というアメリア。エドワーズよりジョーを信じたのは肌の色は関係ない、今までこんな問題にぶつかったことがなかった、と言います。これに対してピアースは「それはあなたにとって問題じゃないから、今まで気づかなかっただけ」と返答。
ピアースは別に大げさな迫害にあってるとかではないけど日常的に人種差別は行われてる、と話しました。そして「エドワーズが大丈夫って言ったんでしょう? これ以上楽になりたいがためにエドワーズに余計なフォローはさせないで」とアドバイス。ピアースは「相談は嬉しいけど私は黒人代表じゃない」と付け加え、「もし誰かに気まずいと思うことをしたら、白人のおごりを自覚して、二度としないで」と言うのでした。

 

最後のメレディスの言葉

先入観を断ち切るためには、常にオープンでいること。

そして学び、成長し、前へ進む。

わかっていても、先入観に流される。

その瞬間、心地よいと思えるものについ負けてしまう。

でも本当は心のどこかで気づいている、後悔すると。 

 

小ネタ

  • ネイサンの出身はニュージーランド
  • ピアース 25歳でフェローに 他の医師が専門を学び始める年齢で心臓外科チーフになった。論文は20数本発表している。すごい。

 

感想

メレディスとペニーの気まずい関係や、ネイサンとオーウェンとの変な雰囲気、しかも人種差別問題まで盛りだくさんなちょっと重めのエピソードでした。アリゾナのクイズナイトがちょっと明るい話で救われました。オーウェンとネイサンの間には一体何があったのかなあ。