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Movie Journal

映画と国内外ドラマの鑑賞録です。基本的にネタバレ。

セッション (85pt)

2014年 アメリカ ドラマ

アメリカ屈指の音楽学校シェイファー音楽院に入学したドラマー、アンドリュー・ニーマンが、音楽院でもトップレベルのバンドを指導しているフレッチャー教授から音楽を教わる話。

 

アカデミー賞J・K・シモンズ助演男優賞を獲得した他、録音賞、編集賞も獲得。他にも数々の賞を獲得しており、劇場公開当時日本でも大きな話題となった作品です。

 

ストーリーについて

アンドリュー・ニーマンが音楽院で出会ったフレッチャーという教授は、暴言・暴力を用いてバンドを始動する鬼教官。鬼教官の元で指導を受けるアンドリューは精神的にも肉体的にも追い詰められ、果ては血まみれでステージに上がります。

そこで味わった挫折からアンドリューは鬼教官を秘密裏に告発、フレッチャーは教授の職を失います。その後再会した二人はフレッチャーの誘いで再びステージに立つことになり、そこでは驚愕のラスト・セッションが果たされるのでした。

 

あらすじにしてしまうと、簡単な話なのですが、この映画は単なる音楽映画ではありません。音楽という形態を持った「殺し合い」、この表現が私的にはしっくりきます。アンドリューとフレッチャー、偉大な音楽家を志すもの、そして偉大な音楽家を作ろうとするもの、この二者間のやり取りは命をかけたまさに「殺し合い」なのです。

いや、大部分の人からすれば音楽は文字どおり、音を楽しむものでしょう。ですが、音楽はある一線を超えると、音を楽しむものではなくなるのです。たとえ原点に「音楽が好き」「楽器が好き」そう言う思いがあったとしても、音楽は自分との戦いなのです。音楽を経験したことのある人なら、この感じは痛いほどわかると思います。 音楽と言うより「スポーツ」ですね。

 

キャストについて

ドラマーのアンドリュー・ニーマンを演じたのは、マイルズ・テラー。この役にてゴッサム・インディペンデント映画賞や英国映画テレビ芸術アカデミー賞等にノミネートされています。

鬼教官フレッチャーを演じたのはJ・K・シモンズ。「スパイダーマン」シリーズや「スティーブ・ジョブズ」等数々の映画に出演されています。以前取り上げました「ステイコネクテッド つながりたい僕らの世界」にも出られていますね。 

moviejournal.hatenadiary.com

 

感想

面白かったです。そして、怖かったです。鬼気迫る演技を見せたJ・K・シモンズも怖かったですし、彼の能力に取り憑かれていくアンドリューも怖かったです。
上述したようにこの映画は音楽を用いた「殺し合い」、マイルドに表現するなら「スポーツ」です。本気で音楽をやった経験のある人や今もその只中にいる人は、これを見たらちょっとつらくなるかも。(私はそこまで本気でやれなかったクチなのでどうってことはなかったですが)

音楽に魅了され、才能に支配され、そして音楽に潰される。生き残ることができた数少ないものたちが偉大なミュージシャンになれる、そんな世界なのです。

 

音楽好きな方、才能とはなんたるかを知りたい方にオススメ。繰り広げられる命がけのジャズセッションは迫力十分で、非常に「聴かせる」ステージでした。