Movie Journal

映画と国内外ドラマの鑑賞録です。基本的にネタバレ。

サガン -悲しみよ こんにちは- (72pt)

2008年 フランス 伝記/文芸

18歳で発表したデビュー作「悲しみよ こんにちは」が大ヒットしたフランソワーズ・サガンの生涯。

 

スタッフ・キャスト

監督

監督を務めたのはディアーヌ・キュリス。

脚本

脚本は、ディアーヌ・キュリス、マルティンヌ・モリコニ、クレール・ルマレシャルの共作。

キャスト

フランソワーズ・サガンは「エディット・ピアフ 愛の讃歌」のシルヴィ・テステューが演じました。

感想

見たきっかけ

フランソワーズ・サガンというと、フランス人作家というくらいの前知識しかなく、作品も読んだことがなかったです。伝記映画ということで興味があり作品を読むきっかけになるかなと思いAmazonプライムにて鑑賞。

サガンという人

どうもフランソワーズ・サガンという作家は、スキャンダルな人生を歩んだ人のようです。18歳にして処女作が大ヒット、その後もヒット作品を生み出し続け一時は何百億円というお金を手にしたこともあったそう。年齢的にも若く、世の中をあまりよく知らない一人の女の子が大金を手にすることになりました。

その後、彼女は取り巻き連中に囲まれ、ギャンブルや衝動買い(しかも買った物は家や競走馬)でお金を浪費し続けることに。自動車事故を起こしてモルヒネ中毒に苦しみ、体調が回復してからも相変わらずの生活を続け更には違法薬物にまで手を出すようになりました。結婚・離婚も2度あり、税金の滞納もし破産寸前に。晩年は借金苦で、パトロンを頼りに生活していたものの、一人息子ともわかりあえず老後はひとりぼっち。。

という絵に描いたような転落人生。どうにもこうにも救われない。
彼女の取り巻きがもっとまともな人だったら・誰かお金の使い方を教えてくれる人がいれば、彼女の人生はもっと違ったものだっただろうにと思いました。もっとも、そんな人がいても「破滅するのは私の自由でしょう」と言ってしまう彼女なので、聞く耳は持たなかったのかな。

孤独を嫌い、しかし悲しいことに孤独に愛されてしまったという可哀想な人です。そんな彼女の生涯が、ある種淡々と流れるように描かれた作品でした。

印象的なセリフ

寄り添う肩が欲しい
そのために人は愛するのだ
孤独から逃避するために
それを意識することこそ 本当の悲しみだ 

 これは冒頭のサガンによるモノローグです。こう言った美しいセリフが各所に散りばめられていて、文学作品とも思えるような脚本になっていました。

 

まとめ

フランソワーズ・サガンに興味のある方、本を読むのが好きな方、世界的著名人の生活を覗いてみたい方にオススメ。じんわり染みるセリフが多いので休日前の夜なんかに、照明を落とした部屋でアルコール片手にのんびり見るのも良いでしょう。メランコリックな気持ちに浸れるかも。

 

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