Movie Journal

映画と国内外ドラマの鑑賞録です。基本的にネタバレ。

ザ・ビーチ (78pt)

2000年 アメリカ サスペンス/ミステリー

退屈な日々から抜け出したいとアメリカからタイへ旅行へ来ていたバックパッカーが、巷で噂になっていた究極の楽園「ザ・ビーチ」の地図を手にするお話。

 

タイタニックが大ヒットして以降、レオナルド・ディカプリオ出演作として公開された本作。当時はディカプリオが秘密のビーチを探す爽やかな話だと思って見たので面食らった思い出があります。同じようなことになった人が多かったのか、日本ではあまりヒットしなかった作品です。以来何度か見ていますがまた久々に見てみました。

 

スタッフ

監督を務めたのは「トレインスポッティング」「スラムドッグ$ミリオネア」のダニー・ボイル。彼の撮る映画は不思議なものが多い印象なのですが、2015年版マイケル・ファスベンダーの「スティーブ・ジョブズ」はどんなものになってるんでしょうか。まだ見ていないので見たい気もする。
  

原作はアレックス・ガーランドの同名小説。この方は映画「私を離さないで」の脚本と製作総指揮を務めた方です。
 

音楽を担当したのは「ツインピークス」のアンジェロ・バダラメンティ。この映画は随所に音楽が流れていましたが、リズミックなものが多くて好きでした。滝つぼに飛び降りたシーンで流れていた穏やかな曲も好きだったなー。
 

 

キャスト

主役のリチャードを演じたのがレオナルド・ディカプリオ。前述のとおり「タイタニック」で一躍有名俳優となった彼ですがその後の出演作では賞に恵まれず、最近「レヴェナント:蘇りし者」で悲願のアカデミー賞受賞となりました。
 
個人的には彼の映画は結構見ていて、「タイタニック」以前の「ロミオ+ジュリエット」に加え、「華麗なるギャツビー」や「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」「シャッター・アイランド」「ウルフ・オブ・ウォールストリート」等好きな作品が多数あります。ファンと言ってもいいくらい結構好きな俳優です。
    
こうして見ると、ぶっ飛んだ役が多い…のか? それとも彼の演技がぶっ飛んでいるのか。笑

リチャードに地図を渡したダフィを演じたのはロバート・カーライル。全然気づいていなかったのですが海外ドラマ「ワンス・アポン・ア・タイム」のルンペルシュティルツキンではないか! びっくりして巻き戻してもう一回見ました。どう見ても別人なんですけど…よく見たらルンペルシュティルツキンだった…びっくり

そしてそして、ザ・ビーチの中心人物サルを演じているのが、ティルダ・スウィントンです。本作がハリウッド映画初出演だったそうです。本当に本当にキレイなお方で、中性的でもあり、ミステリアス。大好きです。「コンスタンティン」のガブリエル役や「オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライブ」のイヴ役が好きなんですが、本作でのヒッピーな感じもハマってました。かっこいいわー、こんな女性になりたいもんです。
 

 

感想

ロケーションがすごい!

散々有名な話ですが、タイにあるピピ諸島のピピレイ島マヤベイがロケ地です。ピピ諸島は日本では「ピピ島」としてアジアンリゾート的に有名で日本発のツアーも多数あり。プーケット島からボートで2時間ほどだそう。撮影当時から観光開発は進んでいたようですがこの映画で有名になったこともあり、近年一気に観光地化しているイメージ。アジアン・リゾート好きの私としては一度は行ってみたい島なのです。
この映画では、そのマヤベイあたりの美しいロケーションがたくさん使われていて、青い海!白い砂浜!これぞビーチリゾート!みたいな感じ。旅行前の予習として見ておくと旅行がより楽しめると思いますよ。

前半の方が好き

前半は旅行映画的な要素もあり、テンポもよくかなり面白いです。アメリカ人から見たらタイってこんな風なんだっていう発見もあるし。ミステリー要素もしっかり詰まっていてわくわくする感じ。
しかし、後半ちょっとグダグダというか詰め込みすぎというか。ザ・ビーチについてからが大変。現実から逃避し楽園を求める人たちが集まった結果のコミュニティーが実はエゴイズムにあふれていて、というテーマはとても分かるのですが… 主人公であり物語の語り手であるリチャードが大麻でハイになっていたり精神的に疲弊し出したりするので、筋がぶれる感じがあります。もっとストレートに描いていれば分かりやすいのでしょうが、このブレる感じのせいでストーリーやテーマそのものを理解しづらくしてしまっているような印象です。

誰しもが通る道?

現実に嫌気がさし、夢の楽園を求めて旅をして、やっと見つけた究極の楽園ですら人間がやることといえばどこにいても一緒だと気付き、楽園は自分の中にしかないんだと悟り現実世界に戻る。これは多くの人が通る道だとは思います。そしてこの映画が言っているのもそういうことだと思います。青春映画とも、一人の青年の成長ストーリーだとも取れる作品でしょう。漠然と現実逃避したい方や、日常にはない「何か」を求めてビーチ・リゾートを年々さまよっている私のような方にはオススメしたい映画ですね。それを知ってもなお、私は夢の楽園を探すのをやめられそうにはありませんけどね。

 

まとめ

夢のビーチリゾートにうっとりしたい方、レオナルド・ディカプリオの青い瞳にうっとりしたい方、ヒッピー的な洋服やダンサブルな音楽が好きな方におすすめ。

 

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