Movie Journal

映画と国内外ドラマの鑑賞録です。基本的にネタバレ。

抱きしめたい -真実の物語- (50pt)

2014年 日本 ラブロマンス/ドラマ

事故の後遺症で、記憶障害と半身麻痺を負った女性とタクシードライバーとの恋愛の行方を描いたお話。

 

報道番組で放送されたドキュメンタリーを元に制作されたという本作。なんともまあ…邦画的な作品だったという感じです。

 

スタッフ

監督を務めたのは「黄泉がえり」「この胸いっぱいの愛を」「どろろ」の塩田明彦

脚本は「黄泉がえり」「チーム・バチスタの栄光」「余命1ヶ月の花嫁」などを手がけている斉藤ひろしと、塩田明彦の共作となっています。
 

音楽を担当しているのは「思い出のマーニー」「at Home アットホーム」「64-ロクヨン-」の村松崇嗣です。
 

 

キャスト

主人公山本つかさを演じたのは「ハンサム★スーツ」「Paradise Kiss」「謎解きはディナーのあとで」の北川景子
  

つかさと出会うタクシードライバー山本雅己を演じたのは関ジャニ∞錦戸亮。「1リットルの涙」「ラスト・フレンズ」「ごめんね青春!」などドラマや映画に出られています。
  

 

感想

実話ベース

「実話に基づく感動の物語」ということを大々的に銘打っているこの作品ですが、実話からは結構離れている印象があります。
この主人公の女性にとって半身麻痺とともに、つらい障害であっただろう記憶障害というのがあまり触れられていません。宣伝の煽り文句には「車椅子」「記憶障害」「感動の実話」などが踊っていたような気がするんですが…取り上げなかったんですね、そこ。というのと、我が子を腕に抱くことなく、出産後すぐに意識不明におちいり亡くなってしまった女性が主人公だと私は理解しているのですが…出産後、抱いてましたよね、腕に。「抱きしめたい」ってそこちゃうん?!って疑問が浮かんでしまってラストは集中できませんでした。

とても邦画的

映画にしやすいように、感動しやすいように、かわいそうに見えるように、改変された(というと言葉は悪いですが…)のかなあと穿った見方をしてしまう私としてはこの映画に対して「とても邦画的」と感じた部分がここです。あくまで「実話に基づく映画」なのであり、ドキュメンタリーではないので作り手に委ねられる部分ではあると思うのですが、ちょっと私的には理解しがたいところでした。

北海道網走ロケ

本作のほとんどが、北海道網走市でロケされたらしく、北海道の雪景色がとてもきれいでした。特に景観地で撮っているわけではなく、都市部での撮影なのですが街の空気感が現れていたような気がして、良かったなあと思いました。最近、北海道を訪れたので余計そう感じたのかも。

キャスト

北川景子の演技力にはあまり期待していなかったのですが、過去のリハビリ映像として流れた部分の北川景子の演技には目を見張るものがありました。共演の風吹ジュンが上手いのもあって、相乗効果ですごい演技をしていたと思います。逆にセリフのないシーンでの表情作りなどはあまり上手ではないかなという印象でした。
錦戸亮も「アイドル」という先入観を持たれがちな俳優ですが、他のドラマやなんかでも結構いい演技を見せていると思います。優しげでまっすぐな人、か、DV男の二択のような気もしますけど。上述の「ごめんね青春」では何度も泣かされたものです。

 

まとめ

いろいろな人の人生に興味がある方、北川景子錦戸亮が好きな人、実話ベースの感動話が好きな人にオススメ。

 

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