Movie Journal

映画と国内外ドラマの鑑賞録です。基本的にネタバレ。

at Home アットホーム (73pt)

2015年 日本 ドラマ

和気藹々としていていつも笑顔が絶えない、5人家族の森山家。一見普通の家庭に見えるこの家族にはとある秘密があった。

 

原作

この映画の原作になっているのは、本多孝好の短編小説「at Home」です。短編小説集の「at Home」という本に収録されている作品です。

この本は未読ですが、本多孝好といえば「MOMENT」「WILL」「MEMORY」の三部作を読んだことがあります。この方の短編は読みやすくて面白いです。この映画の原作となった「at Home」も面白そうなので機会があれば読んでみたいところ。

 

スタッフ

監督を務めたのは「未来予想図 ア・イ・シ・テ・ルのサイン」「セカンドチャンス」の蝶野博。脚本を担当したのは「不思議な岬の物語」の阿倍照雄です。

音楽を担当しているのが「クライマーズ・ハイ」「思い出のマーニー」「アントキノイノチ」など数々の作品に楽曲提供している村松崇継です。
  

  

キャスト

主人公であり、一家の大黒柱であるお父さん役を演じたのが竹野内豊。この方、ドラマに比べると映画の出演作品が意外と少なかったです。「冷静と情熱のあいだ」が有名かな。最近だと「シン・ゴジラ」にも出られていました。ドラマはやっぱり「ビーチボーイズ」の印象が強いかも。笑 そういえば「ロング・バケーション」にも出てたんだっけ…ドンピシャで竹野内世代なので、この顔、この声、ずっと好きです…
  

お母さん役は松雪泰子松雪泰子といえば「フラガール」かな。あとドラマだと「Mother」ですかね。どちらも受賞歴あり。「白鳥麗子でございます!」も松雪泰子だったのか…
 

 このお二人、最近のドラマ「グッドパートナー 無敵の弁護士」でも元夫婦役で共演されていました。お二人ともお父さん・お母さん役にシフトチェンジされつつありますが、あんまり年取らない、不思議な方たちですよね。

長男役を演じていたのが「海街diary」「コウノドリ」「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」などなど出ておられる、坂口健太郎。この作品ではしっかりした演技を見せられていました。ゴルフクラブ持って両親に襲いかかるシーンなんて迫力すごかったです。
 

長女役は黒島結菜、次男役は池田優斗でした。

他にも、ウーマンラッシュアワー村本大輔千原兄弟千原せいじ130R板尾創路と、よしもとクリエイティブ・エージェンシーから三名の芸人さんが出演されていました。千原せいじ板尾創路は安定感ありますが、村本大輔はちょっと…なんで?って感じでした。笑

 

感想

暴力シーンや虐待の描写など結構生々しくありますので、苦手な方は避けた方がいい作品ではあります。ただそこから脱出して新しい生活を営んでいる姿がとっても幸せそうに描かれているのである種救いではあると感じました。

不満点

原作未読なのですが、わたし的には最後はもう少し情報開示して欲しかったところではあります。「きっとこうなんだろうけどハッキリは見せない」というやり方が個人的にあまり好きではないので。

あと現場からピストルや偽札が押収されてしまうと思うんだけど、それはいいのか…?持って行かんでいいのか…?という疑問は浮かびました。私が何か見落とししてるだけなのかもしれませんが。

そして映画の予告や宣伝で「この家族は本当の家族ではなくそれぞれにこんな事情が云々…」というネタバレというか告知をしてしまっていますが、それを見せない宣伝方法でも良かったんではないかなーって思いました。

リアリティ

そういう部分があんまりなーと思ったものの、全体的にはまとまりも良く面白い映画だったと思います。キャストも竹野内豊松雪泰子のコンビで安定感があり、それに追随する坂口健太郎、黒島結菜、池田優斗もみなさん演技派で良かったと思いました。

もしかしたらこんな家庭、見つからないだけで実際はあるのかもしれないなあと感じられるリアリティもありました。住民票上の住所に存在がない、行方不明の児童数ってすごい数だったはずなのでもしかしたら、こんな話もあり得ることなのかもしれませんね。

 

まとめ

血ではない家族の繋がりを感じられる、非現実的なテーマに関わらずリアリティあるホームドラマでした。ただ重い部分はきっちり重く描写・表現されていますので苦手な人は避けた方が賢明です。

ちょっと気分転換に映画を見たい方、「家族」を考え直したい方、にオススメ。

 

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