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Movie Journal

映画と国内外ドラマの鑑賞録です。基本的にネタバレ。

ジョーカー・ゲーム (40pt)

2015年 日本 アクション

第二次世界大戦下、日本陸軍内のD機関と称するスパイ組織の一員となった青年が、国際都市「魔の都」で機密文書「ブラックノート」奪取のミッションに挑むお話。

 

柳広司著「ジョーカー・ゲーム」を原作としたスパイ・アクション映画です。

 

キャストについて

主人公の青年を演じたのは現在「充電期間」として活動を休止しているKAT-TUNの、亀梨和也です。 本作以外にもいくつか映画の主演をしています。

主人公の前に現れる謎の女性を演じているのは深田恭子。彼女は1998年以降、空白期間はあるもののコンスタントに映画出演されています。最近だと「超高速!参勤交代」かな。 「下妻物語」でのロリータ少女役や「ヤッターマン」でのドロンジョ役が話題になりました。
  

あとは、D機関を束ねる結城中佐役で伊勢谷友介が出ていたり、諜報員役で小出恵介が出ていたりしました。個人的に結城中佐は遠藤憲一にやってほしかった…そして伊勢谷友介はどう考えても諜報員ポジションでしょ…と違和感を禁じえない仕上がりでした。

 

キャストを見た時点で嫌な予感はしていました。

 

ストーリーについて

原作の小説はショートストーリーの連作となっているのですが、この映画はそのエピソードを切り貼りして繋げたような感じでした。そして…繋げたものから原作のかっこいい要素を根こそぎ引き剥がしたような感じでした。原作の読者であることから監督に入江悠が起用されたそうですが、「ほんまに原作読んでたんか?!」と問い詰めたくなります。

原作を知っておられる方はジョーカー・ゲームの設定とか世界観を使った、まったく違う世界の映画だと思って見たほうがいいと思います。原作「ジョーカー・ゲーム」ってすごく計算し尽くされててそこかしこに伏線も張り巡らされてて、でも全部最後にはきれいに回収しちゃうみたいなストーリーに関する爽快感もあるスパイ物だと思うんです。でも今作に関しては、物語が破綻しているというか「ツッコミどころ」が満載すぎました。こりゃー、ダメだ。

だいたいハニー・トラップに引っかかるような奴はD機関にはいないと思うよ…

 

演出について

ストーリーに加えて、演出もダサダサ。なんで和製スパイってこうなってしまうんだろう、という疑念が浮かびます。最後の方の階段でのシーンなんて笑っちゃいますよ。「そんなアホな!」って。

亀梨和也深田恭子も、なんとかアクションは頑張ってたと思うんです。深田恭子は期待以上だったし。しかしな。すべてをダサい方向に持って行ってしまう演出のせいで台無し。こりゃー本当にダメだ。

 

アニメ版との比較

少し前に、地上波で同じ小説を原作としたアニメ「ジョーカー・ゲーム」が放送されていたのですが完成度でいうと圧倒的にアニメの勝ち。音楽もアニメの方がカッコよかったし世界観も確立できていたと思います。

複数話あるアニメと、2時間の映画を比較するのも無茶な話だとはわかっているのですが、なぜアニメでここまで作れたのに映画はこんなことになったんだと腹立たしい気持ちです。映画のコンセプトが「エンターテイメントとして成立する日本製スパイ映画を作る」というものであればなおさら原作を改悪する必要はなかったのではないかと。

 

感想

色々と悪口を書いてしまいましたが、原作小説やアニメを知らずに見ればそれなりに楽しめるんじゃない? というところですかね。でもこの映画を見た人に「小説もこんなテイストなんだろうな」と思われたくないので原作小説の名前はすごく小さくクレジットしてほしいというのが正直な気持ちです。いや、もうそもそもオリジナルでスパイ映画作れば良かったのでは…? 「ジョーカー・ゲーム」は「ルパン三世」ではありません…

亀梨和也深田恭子が好きな人、和製スパイ映画ってどんなもんやろなって人、におすすめ。原作が好きな人は絶対に見てはいけません。深田恭子は今作でも抜群に可愛かったです。