6才のボクが、大人になるまで。 (72pt)
2014年 アメリカ ドラマ
6歳だった少年が18歳になるまでの日常の物語。
6歳だった少年が18歳になるまでの12年間を、実際に12年間かけて撮った映画です。
それを知らずに見てたので、よくここまでそっくりな人見つけてきたな〜、この人役作りすっごいな〜、なんて的外れなことを思いながら見ていました。見終わって少し調べてみてびっくり。実際に時間が流れてるからか、と納得したのでした。
ストーリーはまあ日常風景なので、これといってすごいドラマがあるわけでもないのです。だけどゲームボーイがXboxやWiiになり、旧型のMacのコンピューターが二つ折りケータイになってスマートフォンになり、お姉ちゃんが飛び跳ねて歌っていたブリトニー・スピアーズからiPodで聴くレディ・ガガになり、と近年の時間の移り変わりをうまく描いていたと思います。ここら辺がすごく面白かった。
またその時間の経過を明確にして切り離すのではなく、自然なカットでいきなり1年経っている的な表現が面白かったです。時間の流れがより自然で、カットの間にある画面には映っていない時の流れを感じられます。
この映画の主役はあくまで「時間」なのかもしれません。実際に撮影にかけた12年という月日、映画の中で流れていく12年間、そしてラストシーンでの彼らの会話。だからこの映画は「時間」を主役に据えてあの手この手で時間を表現しているように思えました。
ドラゴンボールのシーツや、コストコのクマのぬいぐるみも出てきていてアメリカの近年の日常風景らしい日常風景を見られる作品でもあります。2014年公開ですが、もう5年10年と年月が経過した時、この作品をもう一度振り返るとまた面白いかも。
「北の国から」と並べて語られることが多いこの作品ですが、それとはまた違うと思います。
淡々とした日常の物語が好きな人、誰かの成長を追っていくのが好きな人にオススメ。