Movie Journal

映画と国内外ドラマの鑑賞録です。基本的にネタバレ。

バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡) (78pt)

2014年 アメリカ ドラマ

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ある舞台に再起をかけて挑んだ落ち目のヒーロー俳優のお話。

なんか薄っすらタイトルだけは知っていたけれど特にこれといった前知識もなく鑑賞開始。
しばらくして、「あ!これ、長回しで話題になってた作品だ」と気付きました。全編が切れ目なしで繋がっているように見える、ワンカットワンシーン作品として公開当時話題になっていたやつでした。
確かに、話題になっただけあり、撮影方法がすごい。絶対どこかに撮影の切れ目があるはずなのになかなかこれといって思い当たるところもない。実際の撮影では相当な長回しもやってたはずです。しかも切れ目が切れ目に見えない、分からない。ので全部繋がってるように見える。という不思議な鑑賞体験ができました。これがリアリティを生んでいたのかも?

ストーリーは、なんだか重いようなファンタジーなような不思議な話。精神を病んでいく主人公を演じたマイケル・キートンの演技がすごかったです。
それにしても不思議なストーリーでした。

途中、ハリウッド映画界とニューヨーク演劇界の隔たりというか確執というか、そういうのに触れるシーンがあったりしたんですけど現場の認識としては本当にこんな感じなのかなぁと思ったりしました。ヒーロー映画の主人公を演じた有名俳優に対して、ニューヨークタイムズの演劇批評家が「あなたは役者じゃない、有名人よ」とこき下ろしたりしてて、現実はこんななのかなって不思議な感じ。
またこの作品自体がハリウッド映画界からの、ニューヨーク演劇界に対する強烈なブラックユーモアを用いた批判にも見えて怖かったですw

アカデミー賞や、他にもたくさんの賞を受賞している作品なので私たち一般の鑑賞者とは違い、映画界を知る人たちや映画界に身を置く人たちから見ればまた違った見方の出来る作品なのかもなぁなんて思いました。
あと作品の中でセリフに、出演していない俳優の名前が出てくるところが何箇所かあるんですけど、これはオッケーなやつなのか…?と不思議でした。オッケーなんだろうけど。


印象に残ったのは、主人公が空を舞うシーン。
あと建物の屋上でエドワード・ノートンエマ・ストーンが会話しているシーンでの「お前の目をくり抜いて俺のと取り替える、その若さで通りを見下ろしてみたいよ」という会話が印象的でした。


映画の製作側に興味のある人、映画界・演劇界に興味のある人、偉い人たちが絶賛する映画に興味がある人におすすめ。なかなか面白いですよ。